2013年12月14日土曜日

井の頭公園池の近況

  井の頭公園池のかいぼり準備が進んでいます。 別添の記事が読売新聞に掲載されていました。 

  小生は土曜日ごとの講習会に参加しております。 今回の井の頭は市民参加型で行なうということで、準備が大切です。

  それはそれとして,何処もブルーギル、ブラックバスなど有害外来種対策で大変です。当会においても網の仕掛けと点検、女性の協力者を導入したく、素案しています(井の頭では女性群が頑張っていました)。


―――佐藤英

2013年12月5日木曜日

近況報告を二つほど

  先ず、一つ目は、石神井公園に隣接する区立公園(旧日銀グラウンド)の整備作業が進んでいます。聞くところでは来春4月のオープン予定だとか…。少年野球場場は元の位置に戻り、フェンス等は新たに設置されています。芝生グラウンドの芝生は中央部は残されたものの、グリルは樹木が新たに植えられました。また、テニス愛好者のための駐車場が大々的に拡大されています。都立公園との境の歩道(区道)は大幅に拡張されて立派になります。 区立公園に食い込む形ですが…。
  問題となった出入り口はこれもご立派! 施錠して閉園するための理由づけのためでしょうか。西側のフェンス(以前より低く、1.5m)は2mほど内側に寄せられ、樹木は外に出されました。今後はどう管理するのでしょうか? 
  また三宝寺池の上部分は掘りかえされ、新た植樹が行われました。
   ーーーオープン前に1度見学会を希望してみたいと思います。 

  

 

 










  二つ目は、石神井川・上石神井団地付近の改修計画が示されました。21年春に石神井川の河川づくり懇談会でA,B,C案が示された。A案が80%、C案が20%の賛同率でした。
  その後は行政間で検討され、添付の≪D案 (右の写真)≫が11月28日に川づくり意見交換会でしめされました。この会は先の川づくり懇談会と似たような構成です。佐藤も参加しています。都営住宅の建て替えで生み出された公園用地5600㎡が川に隣接されることは変わりありません。しかし、懇談会で圧倒的な賛意を得たA案「川の中に中の島をつくり、出入りできる」ことが否定され、D案では「安全、衛生上の都合で、川は見るだけにとどめる」となっています。
  当然、佐藤はこれにかみつき、「行政は引き継がれている、と言っても所詮書面上だけではないか。議事録をよむだけでは当時の状況では分かっていない」と反論。この結果、事務局は「再度検討してみます…」となり、1月下旬に再度意見交換会が開催されます。 2月末に終了の予定。

 

石神井公園内池の定例水質調査結果 - 平成25年12月1日時点

12月1日(日)の石神井公園池の定例水質調査結果を添付します。
寒くなって大分安定してきました。カエル噴水受け口には藻が繁茂して
いました。しかし、石神井池デッキでは底の石がくっきりと見えました。
でも、石神井川・茜歩道橋下では同日に流水でCOD値2・1・1を観測でき
ました。2,3日前に雨があったからかもしれません。
石神井池の出口でハトが10匹ばかりが水浴びをしていました。

次回は2月2日(日)午前9時、石神井公園管理事務所前集合で実施。








2013年11月27日水曜日

江戸っ子メダカのお話

「井の頭かいぼり隊」のことを書きます。11月23日第2回の研修会でのお話です。

  この日の講師は須田孫七さん(東京大学総合博物館昆虫標本室)でした。須田先生は井の頭公園にほど近い杉並で育ち、小学生のころから井の頭自然文化園に出入りしていた。そして5年生の時、戦時下の大変な時に当時の木村四郎園長から「水生物館に展示する水生生物集め、資料館に展示する昆虫標本集め、同じく野生生物集め」を頼まれたそうだ。非常時ならではの話だ。こうして先生の昆虫や野生生物のお付き合いは 始まり、井の頭とのお付き合いは70年余に及ば。詳しいことは雑談交じりのお話だったので記憶がありませんが、自宅の庭や屋根上に池や水槽等を確保しての大活躍が始まったそうな…。

  そうそう今日書きたいと思ったのは”江戸っ子メダカ”のお話でした。クロメダカの繁殖が進んで、要望されるままにお分けしてみたら”雑種”だった。そこで自宅のメダカをDNA定してみたら「江戸っ子メダカ」はわずか5匹だけだった…。そこから懸命な純粋種の育成が始まり、無事に江戸っ子メダカが育っているーーこのお話のミソは実はこの間にある。

  近親婚の中では当然、奇形とかの問題は避けられないこと…。そこでメダカたちは……。

  成魚と稚魚を一緒の水槽に入れておくと、奇形のものを食べてしまった(人為的に、この時期は餌を少なめに加減)そうな…。かくして正常な種のみが残ることになっていった。

ーー自然の摂理とでも言うか、生命の持つ不思議とでも言うのでしょうか…。


―――SSF/佐藤英

2013年11月16日土曜日

井の頭かいぼり隊第一回講習会の様子など

 119日(土)、井の頭公園資料館で「井の頭かいぼり隊」の第1回講習会が開催され、参加してきました。講師は小林光さん(全国ブラックバス防除ネットワーク事務局長)。全国どこの河川でもいる厄介者のブラックバス問題についてのお話でした。いまやバスもギルも川だけでなく、湖沼でもはびこって在来種を食べつくし、生態系破壊の超難物です。既報のように石神井公園池でも、三宝寺池でも年間5,000~10,000匹も捕獲・除去されちる恐るべき存在です(『ALWAYS9月号で掲載。別添の2表参照 - ご参考までに同表を下記にも添付しておきます)。

 そこで講演終了後に、小林さんを直撃。 ALWAYS』をお渡しして、「数年間横ばい状態だったバスもギルも2011年から2ケタの急増となっちる。この原因についてお訊ねしたい」と申し上げたところ、小林さんが仰るには、「誰かがバス、ギルを池に放流したのでしょう。それが急速に増えなかったのは、バス、ギルの卵が池にいた在来種が捕食者となったいたからでしょう。しかし、その在来種がバスやブルに食べつくされてしまった。その後に産卵されたバスやギルが捕食者がいないのでそのまま育ってきた。これが急激増加の説明になります。かなり深刻な状況です」

 初対面で立ち話のため、それ以上の話は出来ませんでしたが、納得のいく話でした。バスやギルの生態や除去・防除についていといととご教示頂きたいとお願いして別れました。


 「井の頭かいぼり隊」については、説明会が120名余り、第1回講習会が 70名の参加があり、かなりもりあっがています。 ただ119段階では隊の申込みは26人で、まだ申込みには余裕がある様子でした。公園のかいぼり問題の基本を教えて頂ける感じで有益な講習会になりそうです。興味おありの方はまだ間に合いそうです。






井の頭かいぼり隊

 日が短くなりました。お元気にお過ごしのことと存じます。
 さて、久しぶり(1年半)に発行した『ALWAYS9号は如何でしたか。
アオコ問題の現状と、外来種の捕獲(駆除)調査状況とそのデータを
掲載しました。コメントは最小にして現状データをどのように読み取る
かは読者にお任せすることにしました。

 『ALWAYS9号はこれまで1920部を配布もしくは手渡ししました。
井の頭かいぼり隊の方たちにも30部程度を手渡し。帰り際なので、
具体的な反応は未だ…。

 その「井の頭かいぼり隊」に参加しています。説明会には120人。第1回
講習会には70人が参加していました。講習会は6回行われ(下記に添付)ます。
結構若い方も多いようです。


―――SSF/佐藤英


2013年9月23日月曜日

石神井池、三宝寺池の外来種最新データ

  
  石神井池のアオコはかなり多かったのですが、幸いなことに悪臭は発していません。 先日、外来種問題の貴重なデータを入手しましたので、ご紹介します。 (カーソルを表の上に合わせてクリックすると拡大表示されます。)
                                   
表1について:                      (表1) 
(2007年~2012年の在来種の捕獲数と外来種の駆除数)

  SSFが発足(19年)して最初にアクションを起こしたのが、外来種問題でした。特にカミツキガメ駆除でした。「人に被害が出ないうちに…」と緊急対策を求めました。この年の三宝寺池の調査駆除で43匹ものカミツキガメの捕獲がありました。しかし、駆除の対象区域が三宝寺池の一部に限られていたこともあり、都(東部公園緑地事務所)と交渉。 「明らかにゼロに近づくまで調査捕獲の続行。最低5年程度の実施(捕獲調査)を強く求めました。同時にミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の捕獲駆除も行われました。調査は生態工房が担当。 
  その後、カミツキガメの幼体の確認もありました(調査継続が正解だったことになります)。カミツキガメ捕獲の定置網にブルーギル、ブラックバスが入り込んでいることがありました。20年からはこれらの外来肉食魚も捕獲駆除対象となりました。そして23年度からは増えすぎたメタボコイの捕獲も追加されました。 
  表の中で非常に気になることがあります。それは23年度からブル-ギル、ブラックの稚魚が大量に捕獲されていることです(捕獲網の眼のせいでそれ以前に捕獲できなかったのかもわかりませんが…)。明らかに繁殖活動が行なわれています。コイの稚魚が見られないように感じていますが、それとも関係がありそうです。

  いずれにしても、これらの調査経過等を良く見てほしいと思います。お気づきのことやご意見がありましたら、ご連絡ください。

表2について:                                (表2) 
(2013年6・7月捕獲結果と9月捕獲状況))
  これまで三宝寺池だけだった外来種の捕獲駆除調査が今年春から石神井池でも始まりました(調査は生態工房)。発注者は東部公園緑地事務所です。67月の捕獲調査データです。 
  ここでも解かることは、三宝寺池にいる有害な外来種は石神井池にもいることです。ともすれば「ブラックバス、ブルーギルは石神井池にはいない…」という人もいました。しかし、あれだけの釣り人が石神井池にいるわけはそれ以外に理由がないと思っていました(都立公園内での釣りは原則禁止です。しかし、東京都は煮え切らない態度があり、管理担当者も苦慮しています)。それは置いといて、やっぱり、ブラックバス、ブルーギルが石神井池でも大量に捕獲されました。調査範囲を広げれば、この数はどんどん膨らんでいくことでしょう。唯一モツゴが奮闘しているのはうれしいことですが…、何時まで続いてくれることか!。

  256月から石神井池で中の島西側に調査区域が設置され、調査が始まりました(詳しくは現在編集中の『ALWAYS』9号に掲載予定)。
   913日に折よく、石神井池西端部で魚類等の捕獲調査活動を見てきました。本来ここはアオコ対策の実験調査が行われるのです(6月~12月)が、業者の申し出により、魚類の捕獲(定置網を仕掛けて)も併せて実施されています。 定置網からバケツに移された獲物を覗いてみました。40㎝径のバケツ半分程に、スジエビ、テナガエビに交じって小魚がうごめいています。体調は1~2cmです。責任者の方に訊くと「ブルーギルの稚魚が大半、1000匹以上はいるよ」とのことでした。気が付いたことがあります。67月の生態工房の調査時にはほとんどいなかったブルーギルの稚魚が9月段階ではこれだけ大量に捕獲されたのはなぜ?  産卵期等のずれがあるのかもしません…。
  いずれにしろ、石神井池にも大量の肉食外来種のブラックバス、ブルーギルが氾濫している現実を見せつけられた。
  
  井の頭公園のかいぼりも大方固まってきたようです。24日の週に西部公園緑地事務所の細岡所長、大道工事課長と懇談する予定です。どうやら井の頭公園池は”日干し”と言うことになりそうですが、直接会って確かめてきたいと思います。

―――SSF/佐藤英

2013年9月3日火曜日

石神井池の水質調査


暑い夏も終わりと思いきや、9月1日の水質調査日は35度を超す中での調査となりました。この日はMさんに加えて新人のKさん(定年まじかの男性、下石神井在住)の3人で行ないました。水質は悪い状況に変わりありません。アオコは両池にまたがって発生しています。





三宝寺池では8~10㎝のブルーギル12匹の横並びを目撃しました。石神井池ではアオコの最盛期を迎えていますが、幸いなことに臭いの発生はまだありません。でも、温度との競争な感じがします。



ーーSSF/佐藤英






下記は調査結果のデータを示します。
 
 

2013年6月12日水曜日

水質調査活動の現状とお願い

23年以来続けている三宝寺池・石神井池の水質検査の一部を紹介します。 ここではパックテスト方式によるCOD値(化学的酸素消費量)を紹介しました。 もち論誤差もあるとは思いますが、それにしても150m~190mの深い地下から汲み上げられ、池の注がれている”地下水”にしては……!


貴方はこの数値をどのようにみますか? (SSFの調査項目は、COD以外に、気温・水温、PH、ちっそ・リン、透明度、概況、等を記録しています)

水質調査チームがいま危機にあります。3~4人の方の応援をお願いします。 調査は偶数月第1日曜日午前中に実施しています。調査資材等はSSFで用意。 石神井川調査も併せて行ないますので、自転車で参加下さい。

ご協力頂ける方は電話03-5910-7056佐藤まで、ご連絡ください。
Eメール(アドレス:ssf.jimukyoku@gmail.com) でご連絡を頂くことでも結構です。

<石神井公園水質調査(COD=パックテスト) 23.4~25.6 石神井公園再生フォーラム>
 年 月
調査地点
23.4
10
12
24.2
10
12
25.2
三宝寺池☆西端部
☆デッキ
☆枡形

観察園(竹林)








石神井池☆カエル

デッキ
出口
記念庭園 小池     



(☆=地下水注口)