明星大の岩見准教授は3月6日の午後に石神井公園に学生を伴って来園されました。SSFからは佐藤、真野、樽井の3人でお迎えご案内しました。2時間半、園内を歩かれて、5か所で水を採取され、三宝寺池西端部ではプランクトンを、石神井池・カエルの噴水では藻を採取(3月というのに育っていた)されました(写真①)。8日には日野市の明星大キャンパスの岩見研究室を訪ねて、前日の調査結果等をお聴きしました。
写真 ① |
これまでの経過から地下水の注ぎ口であってもCOD値が高く(有機物を含む)、窒素・リンを含んでいることは承知していました。しかし、石神井池・カエルの噴水からじかに採取した窒素分の多さは驚きでした(別表を参照)。なんと日本一汚れているとされる千葉県手賀沼や霞ヶ浦の1.5倍もあったからです。リンも同様でした。こうした水がカエル噴水から1日当たり700~900トンの地下水が池に注がれていたのです。“水中の窒素・リンがアオコ発生と深く関わっている”と言います。そこで昨年8月、石神井池のアオコ発生状況の写真②をお見せすると、岩見先生は即座に「アオコ発生をすぐにカエル噴水からの水供給を止めることです」と指摘されました。
写真 ② |
岩見先生からはいろいろなことを教わりつつ、話し合いました。アオコと窒素・リンの関連、ヘドロとの関係、プランクトンや藻のことなどもそうでした。知らなかったことや誤って理解していたことも勉強しました。しかし、一番の収穫は、「今後1年間は石神井池の調査活動を継続して行なう」という約束を頂いたことです。方向性が大分見えてきたところに、学術奈裏打ちがされることになるからです。まことに力強い味方の出現です。 (鷹)